Thursday, July 24, 2014

さぁパワートレーニングを始めよう!Part4 FTP計測編①

さていよいよFTPの計測です。

FTP=1時間の最大平均パワー。 ということをご紹介しましたが、だからと言って毎回テストで1時間全力疾走する必要はありません。
計測は精神的・肉体的負荷を考慮し、20分のテストを行います。20分であれば普段のスケジュールにも取り込みやすいですし、定期的に測ることも簡単です。


FTPの計測に必要な物は下記の4点です。
(1)機材
信頼性の高いパワーメーターとヘッドユニット&データをダウンロードするソフトウエア。
(2)ロード
20分以上、車や人が来ない登りもしくは平坦。下りは含まない方が良い。
日本の場合、勾配が一定な峠の登りがよいでしょう。
近くにない場合はローラーか信号や交差点がない周回コースなどで代用します。
(3)良い体調
今後のパワーゾーンを設定する大切なテストです。レースと同じように体調を整えて挑みましょう。
(4)集中力
繰り返しになりますが、レースと同じ集中力が必要です。痛みに耐え限界まで自分をプッシュするには集中力が必要です。

・パワーメーターによっては気温の変化が精度に大きく影響するものもあります。なるべく気温の変化が少ない日を選ぶ方が無難です。

パワーメーター

テストの準備は整いましたか?
ではスタート!っと言う前にもう一点!走行前に必ずキャリブレーション(校正)を行ってください。これを行わないとせっかくのテストデータはゴミ箱行きになってしまいます。
キャリブレーションの方法については次回詳しくご説明します。

さぁいよいよスタートです!
下記の手順にならってテストを行ってみましょう。




FTPテストの例
WU: 10-20 分 エンデュランスゾーンで。 3 x 1分のファーストペダル(高回転走)を入れて足を目覚めさせよう。
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MS1: 5分全開。この5分は限界で行うこと。スタートしてすぐにスピードに乗せる。しかしゴール前に失速してしまうほどには上げないこと。ゴールまでしっかりとキープできるペースをつかむことが重要。
最後の45秒は、限界まで追い込むこと。
この5分間の目的は 1.VO2Max領域の能力を測ること 2.続くFTPテストに向けて予備疲労させておくこと。それによりFTPテストの精度が上がる。

終了したらZ2エンデュランスレベルに戻し15分回復させてからMS2に進もう。
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MS2: 20分のタイムトライアル
TEST!
スタートして20分間限界を維持する。静かにスタートし最初に飛ばし過ぎないこと! ペースに乗せるまで2分ほどかける。終盤は限界まで追い込む。
終了したら10分間イージースピニングを行って回復。

帰ったらデータをダウンロードしてチェックしよう。
20分のアベレージパワーから3-5%除いた値があなたのFTP値です。
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CD: 10-15 分のイージースピニング

お疲れ様でした!良い走りは出来ましたか?

もしMS1の5分走の疲労があまりにも大きくMS2でパワーを維持できなかったのなら、次回は5分走を今回出したFTPの110%程度で行ってみましょう。

今回出した20分の平均パワーを下記の表に当てはめて自分だけのパワートレーニングチャートを作りましょう。

このテストは数か月に1回行い、現在の調子を確認すると共に最適なパワーゾーンを適宜見直して行きましょう。

パワートレーニングチャート











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パワー・トレーニング・ゾーン計算ツール Powered by じてトレ

(テスト結果から3-5%除いた値を入力して下さい。)
FTP W

レベル %:FTP比 パワー(W)
L1 回復走 ~55% W
L2 耐久走 56~75% W
L3 テンポ走 76~90% W
SST・スイートスポット 88~94% W
L4 LT(乳酸閾値) 91~105% W
L5 VO2max 106~120% W
L6 無酸素運動容量 121~150% W
L7 神経筋パワー -

協力:じてトレ  http://www.jitetore.jp/

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ダウンロードはコチラ





https://files.secureserver.net/0seLpJPsQbFPXW

尚、Anaerobic capacityをじてトレでは無酸素運動容量、PCGではアネロビック(AC無酸素性運動)と表してしますが、内容は同じです。混乱を避けるために今後用語は統一して行く予定です。

次回はテストについての詳しいガイドラインをご紹介します。

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Peaks Coaching Group
ハンターアレン、中田尚志(共著)

ハンター・アレン…全米自転車競技連盟Level1認証コーチ。元プロ・ロード選手。1995年よりあらゆる種目のコーチングを手掛け世界チャンピオン、全米チャンピオンを始め1,000以上の勝利に貢献している。全米自転車競技連盟パワートレーニング講座の講師。
パワー・トレーニング・バイブル(原書:Training and racing with Power Meter)他、著書多数。









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