前回までは、シクロクロス(CX)のパワー特性とトレーニングについてご説明しました。
今回は更にシーズン直前の準備についてご紹介します。
準備期間でFTP付近のエアロビックベースを作った後、いよいよレースが近くなってくるとCXに似せた実戦トレーニングを増やし、CXに特化したパワーとテクニックを磨いて行く必要があります。
(1)マイクロインターバル
Part1でご説明したようにCXレースはON/OFFの落差が激しいインターバルの繰り返しです。
スタートループで猛ダッシュし、最初のコーナーに突っ込んでからは、延々ゴールまでこの”マイクロインターバル”の繰り返しです。
図A.レースのパワー特性 |
ですからトレーニングでの"ON"もトルクが高くケイデンスが低い状態を再現してモガく事が必要です。
図を使って順に説明しましょう。
図①・・・ローラーで行った通常のトレーニングデータ
図①ローラー エンデュランス/Vo2Max |
図②・・・CXレースでのパワーデータ
図③・・・マイクロインターバル
レースでのコーナーの立ち上がり、前走者の追走、ギャップ越えなどをイメージしながら限界までモガキ(倒し)ます。
図①と比較してパワーの波形はかなり図②
CXに近いのが見て取れます。
図B マイクロインターバルのパワー特性 |
赤と青のドットがインターバル中のパワーです(黄色はトレーニング全体)。
Y軸より左は90rpm以下、曲線より上はFTP以上の出力を示しています。
図Aのレースのパワー特性と比較すると実際のCXに近い低いケイデンスと高いトルクでトレーニングが出来ている事が分かります。(インターバル中の54%がQAⅡ)
バリエーションとしてコーナーが多くインターバルが短いレースに備えて15秒ON/15秒OFFなど時間を変えるのも有効です。Cat1の選手はこれらの10分間のトレーニングを5分のイージーライドを挟んで5本、劇的にパワーが落ちてしまわない程度までコンディションを高めておけば、間違いなくレースは走れます。
(2)スキル練習
Part1でご紹介した通り、CXのレース中、約24%はペダリングをしていません。
これは楽に休んでいるわけではなくシケイン、階段、コーナー、下り区間です。カテゴリー1のレース60分に対して24%にあたる15分を費やしているわけですから、ここを練習しない手はありません。
また各セクションへの進入速度と脱出速度は、タイムに影響します。特に脱出速度は再乗した時の加速に影響します。ですからオフロードでトレーニング出来る日は、必ずスキルの練習を入れるべきです。
最近は、CXレースの主催者や経験豊富なコーチがスクールを開催していますので、参加される事を是非お勧めします。
スクール情報
関西シクロクロス
http://www.kyoto-cf.com/cross/
スクールに参加しよう! |
三船雅彦氏シクロクロス ライディング スクール「虎の穴」
http://masahikomifune.com/
スクールに参加しよう! |
またお仕事や学校で平日はスキルのトレーニングが難しい方も多いでしょう。
そんな時でも諦める必要はありません。
DVDやYouTubeで空き時間を利用してトップ選手のテクニックを研究する事が出来ます!
レースは毎年同じ場所で行われる事が多いですから、前年の映像を予習として、またレース後トップ選手の走りを確認してライン取りなどを復習する事が出来ます。
モチベーションアップにも良いですし、こちらも是非お勧めです。
http://www.bikintv.jp/
2013年 全日本選手権ダイジェスト
[シクロクロス・コーチング]
ゴールドレベル コーチング |
㈱キルシュベルク |
PCGより、あなたの2014-2015 CXシーズンを最高のシーズンにするための8週間パーソナルコーチングを発売開始します。
パワーメーターを使ってトレーニングを分析し、戦略的なトレーニングプランを実行し表彰台を目指してみませんか?
► 8週間のCXレース用トレーニングプラン
► ハンター・アレン、2014 CXプランを中心にしたパーソナルコーチング
► トレーニングのレビュー
► 能力の向上具合、レース参戦に応じて、プランの変更が可能
► Skype や GoToMeeting による1対1のカウンセリング
► メールによる相談
►株式会社キルシュベルク様のご協力により、レンタルホイールのサービスがございます。現在、パワータップをお持ちでない方もサービスをご利用頂けます。
PCGストア |
・シルバーレベルコーチング 8週間 $400
詳しい内容は下記のPCGウェブストアをご参照ください。
お問い合わせは下記のメールアドレスまでお願い致します。
takashi(@)peakscoachinggroup.com
(@)を@に変更してお送りください。
Peaks Coaching Group
中田尚志
中田尚志…Peaks Coaching Group プラチナム認定コーチ。
パワー・トレーニング・バイブル(原書:Training and racing with Power Meter)の著者、ハンター・アレン(Hunter Allen)氏のもとでパワートレーニングを中心にコーチングを学ぶ。
25年に及ぶ日本・アメリカでのレース経験を持つ現役選手。バージニア州ベッドフォード在住。現在でも週末はPro/1/2レベルおよびマスターズでレースに参加している。2013 全米自転車競技連盟主催パワートレーニングセミナー修了
0 comments:
Post a Comment